人事や総務にかかわる人にとって、社員がどういうキャリアを
歩んでいけばその人が将来的に会社に大きく貢献できる
人材になるかを考えることが一つ大きく「採用」という意味での
目的かつミッションかと思います。
若手社員や新人社員にどういう仕事・経験を積ませて
いけばいいのか?
今日はそんな悩みに参考になる記事をご紹介。
一般的に、企業内の人事制度上で想定される標準的な昇進年数の平均値は、課長が39.4歳、部長が47.0歳となっているそうです。
そういう点も参考にしながらご一読ください。
財団法人労務行政研究所の調査によると、企業内の人事制度上で想定される標準的な昇進年数の平均値は、課長が39.4歳、部長が47.0歳となっているそうだ。いわゆる管理職に昇進するまでには、大卒で入社してからおよそ20年前後かかる計算になる。
昇進の平均、課長は39歳、部長は47歳 5年前より早まる傾向に
ではこの20年の間、人事部や各部門の管理職は、社員にどのような経験を積ませればよいのだろうか?私は、次の4段階に区切って考えるのがよいのではないかと思う(各フェーズの滞留年数は適当に5年としているが、ケースバイケースで期間の長短は生じる)。
第1フェーズ:入社~5年目
入社してから当面の間は、失敗しても会社にとって痛手が少ない、小規模な仕事を任せる。野球で言えば、敗戦処理で出てくる中継ぎピッチャーや守備固め要員、大量リードを許している場面での代打などがこれにあたる。監督は若手の選手をこうした場面で起用して、選手の資質や能力、今後の課題を見極める。
第2フェーズ:6年目~10年目
20代後半から担当する仕事は、会社にとってもある程度のリスクがある、中規模な仕事になる。野球で言えば、大量リードしている試合で、先発投手やベテラン選手を休ませるために、途中からロングリリーフをさせたり、守備固めに加えて何度か打席に立たせたりするケースが該当するだろう。大量リードでチームやファンも確実な勝利を見込んでいるわけだから、途中出場とはいえ、試合をぶち壊すようなマネはできない。
第3フェーズ:11年目~15年目
30代に入った社員には、第2フェーズよりもさらに大規模で責任ある仕事を割り当てる。野球におけるレギュラーポジションがまさにそれだ。投手も野手も、決められたポジションの役割をきちんと果たさなければならない。
第4フェーズ:16年目~20年目
30代も後半になってきたら、第3フェーズまでと比べるとやや異質な仕事を任せる。会社として今までやったことがない、リスクの高い仕事にチャレンジさせる。野球では、レギュラー選手のコンバートがこれに該当する。すでに特定のポジションで実績を上げている選手をコンバートするのは、非常にリスキーなことだ。しかし、チームが新しい戦略や戦術を試すために、敢えてコンバートを行うことがある(今年の中日は、荒木をセカンドからショートにコンバートした)。
マッキンゼーがクライアントに要求するコンサルティングフィーは非常に高額だが、中には無償のプロジェクトもあるそうだ。NPOのように、高いコンサルティングフィーを払うことができないクライアントとは無償契約を結ぶことがある。その代わりに、新人をアサインして彼らの育成の場として活用する。マッキンゼーは、第1フェーズにあたる仕事を会社として用意しているというわけだ。
また、ある別のコンサルファームの人から聞いた話では、20代のうちはプロジェクトの一チームメンバーとしてチームの仕事を完遂させることが求められ、30代になると既存顧客から継続のコンサルティング案件を受注することが必須の仕事となる。そして、30代後半から40代では、新規顧客からの案件受注を厳命される。コンサルティングは顧客との信頼関係構築に非常に時間がかかるため、既存顧客と新規顧客では営業の難易度に雲泥の差がある。この会社では、第1フェーズから第4フェーズまでがかなり明確に分かれていると言える。
上記の4フェーズは人材育成の面から見た切り口であるが、これらのフェーズを戦略的な視点から眺めてみると、第2~第3フェーズが「現在の主要な収益源」、第4フェーズが「将来のイノベーションの布石」であり、この3フェーズで事業の骨格を形成している。一方、第1フェーズは人材に対する回収期間を問わない投資であり、他に比べると戦略的な意味合いは薄い。
最近は人材への投資を渋るあまりに、第1フェーズが存在しない企業が増えているように思える。新人や若手社員に、いきなり第2~第3フェーズの仕事をやらせようとする。とはいえ、第2~第3フェーズの仕事は会社のキャッシュ源であるから、失敗が許されない。そこで、仕事を細切れにして定型的な部分だけを取り出し、新人や若手に回す、という形になる。
私がある金融系の会社でインタビューをした際、中堅の営業担当者がこんな話をしてくれた。「私が新人だった頃は、クライアントも中堅・中小企業ばかりだったから、飛び込み営業から融資金額の取りまとめ、契約締結、そして債権回収までほとんど1人でやっていた。そうやって仕事の回し方を覚えていったものだ。
けれども、最近は会社も大きくなったから、クライアントも大企業が多い。そうすると、新人がアサインされるのは大企業の融資案件ばかりになる。でも、そんな案件で新人に任せられる範囲なんて限られている。そういう意味では、最近の新人は学習機会が少なくてかわいそうだと思う」
[参照:新人・若手には「会社にとってのリスクは低いが、完結した仕事」を任せよう(1) ブログ:「マネジメント・フロンティア~終わりなき旅~」より
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